02.真夏日の練習試合
























「あ、暑いねー…」

「そうだなー…」









流石の田島もバテたらしい。とは言っても表情は実に涼しげだが。どうしてですか、何か見えてんの!?




それにしてもこの暑さは異常。例年こんなに暑かったっけ!? きっと地球温暖化の所為だ。学生には実に辛い。クーラー完備辺りを思

うと私立とか良いけど金かかるし…。




現在は右肩にしているアイシングだけが救い。打球練習の時田島がモモカンに「こいつ女のクセにめちゃくちゃ速い球投げるんスよ!」

なんて紹介されてしまったお陰で練習試合前は散々投げさせられた。…ま、別に選手じゃないし肩壊そうが大して大事じゃないけど。私

生活に支障が出なければ。部活の方も…まぁ、腕はそこまで上げたりしないし大丈夫だとは思うけど…多分。




昔左腕がちょっとおかしくてリハビリに通った事もあるけど、もう痛いのなんのって!! 骨じゃなくて筋肉だったから筋肉めちゃくち

ゃ押さえつけられて…!!! もう駄目、あれは二度と行きたくない。









ー。アイシング触ってて良い?」

「アンタ言うことそれだけか! 陰にでも行ってりゃ良いじゃん!」

「おっ、冷てー! きもちー!!」

「話聞けよ…」









手をアイシングに当てていた田島は、次は肩に顎乗せやがった。




お、重い…!! というかこの状況非常に傍から見れば妙な光景だ。田島は田島で気持ちが良いのか「ふぃ〜」だなんて能天気な声出し

て涼んでいる。私だって肩オンリーなんだからちょっとは別のとこ冷やしたい! …いや、ま、アイシングの意味がなくなっちゃうね、それ…。









「よし、私は再びマネージャー業へと勤しまなければ」

「えー、行くのかよ! 俺のアイシングー!!」

「アンタのじゃないし!! 私のです! 千代ちゃん1人に任せてたら可哀相だ」

「だってお前さっき散々投げたからモモカンから休んでて良いって言われたじゃん」

「いやいや、それじゃ駄目なんだよ。って言うか練習戻りなよ!!」









駄々を捏ねる田島は放置! ささっと千代ちゃんの方へ向かう。









「あっ、ちゃん! 休んでて良いよ」

「いーや、それじゃ駄目なんだよ千代ちゃん。アイシング外しとこ」

「もう良いの?」

「うん。大丈夫。あと何の仕事ー?」

「あとはポカリの準備するだけー」

「………す、スイマセン……」

「えっ!? い、良いよそんな! ちゃんは仕方なかったんだし!!」









千代ちゃんはホントに良い子だなぁと思う。表面も内面も全て良い子だ。凄いなぁ。









「おーい、! ちょっと来てくれ!」

「なっ、何だろ? 主将から呼ばれたよ…ま、まさかの説教!? な、何かしたっけ…!!?」

「違うよ、きっと。私やっとくからちゃん行って来なよ!」

「…ご、ごめんなさいホントに…何の役にも立てず……」

「大丈夫だって! 慣れてるから!! ほら、花井くん呼んでるよ」

「うー、恐いなぁ…」









わ、私は何かしてしまったんだろうか。そんな憶えはないし…?









「な、何でございましょうか主将……っ!」

「おぉ、…って何でお前そんな泣きそうな顔してんだよ!!?

「い、いや、何か今からシバかれるのかなぁと思って…」

「何でだよ。打球練習したいんだけどさ、三橋が今あんな状態だから投げてくんね?」

「えー…。あらら、阿部くんからお説教か。良いよ、全員?」

「もうラストだからな。あんまし多くはしないけど」

「オッケ! ミットとボールプリーズ」

「あそこにあんだろ」

「……マネージャー使いの荒い主将だ」

「何でだよ!?」









いや、マネージャーとは選手をサポートするという立場なワケで、こんな打球練習の為に球投げるマネージャーなんてそうそういないよ

ね。私なんかおかしいな。


































練習試合は1回目は普通のポジションでやったけど、2回目の試合では西広くんが入って、三橋くんがベンチだった。

あぁ、やっぱり初めてフライが取れた時は嬉しいだろうなぁ。

私も昔は大して興味もなかったのに無理矢理弟のチームに入れられて、即席の割には意外と良い成績収めたっけ。過去の栄光ってポンポ

ン出て来る。




後ろでぶつかって転んでほんわか雰囲気を醸し出してる千代ちゃんと三橋くんを微笑ましいなぁなんて思いながら取り敢えずスコアとか

色々書き込んだ。









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ほのぼのって楽しいけど難しい…orz
色々間違いがございましてもスルーしてやって下さい。…取り敢えずあの誕生日の話をどうにかしたかった。
練習試合って三星戦とあの試合の時しかなかった…から。多分。
お題と全然合ってねぇじゃねぇかあああああというのはまぁ仕方ないと思って下さい。そんな器用な頭じゃないんです…orz
お題通りにしようとしたら段々おかしくなってしまう私の文章…致命的…!!!
2007.8.5