教室でちゃんと弁当を食べてると、何か放送でピンポンパンポーンとかお決まりの音楽でなんと監督の声が聞こえ始め

た。









『野球部は全員、至急職員室前まで来るように。繰り返します、野球部は―――』









……私は大丈夫だよね〜。

…高を括っちゃっても大丈夫でしょうかね。段々不安になって来ます。

やっぱり行った方が良いのかな。今まで私の自己決断の後に良い事が待っていた試しがないんですが。









、アンタ行かなくて良いワケ? 野球部召集かかったよ」

「いや、野球部ですから。私は一介のマネージャーにしか過ぎませんもの」

「キモい」

「ひどっ! ちょっ、何その態度!? ナチュラルにひどかったよ今のー…」

「別に。まぁ行かないで良いなら良いけどさ」

「…ふーん。ちゃんのお弁当、海草の残骸でいっぱいですね。

「はっ!? ちょ、アンタ何言ってんのよ! 普通にワカメご飯と言いなさい、ワカメご飯と。あー、もう食べる気しなくなった…」

「じゃあからあげ貰って良い?」

「アンタそれすっごい腹立つわ」









そんな馬鹿な会話を繰り返していたら、廊下が何かドタバタし始めた。どうせまた男子が暴れ始めたんだろ。ランチタイムぐらい

大人しくしてろよな…!!(何となく英語で言ってみたかったんだ!)









「はふ。食べた〜。ねぇちゃん、バナナはおやつに入るか否か。」

「突然脈絡もない事話し出されてもついて行けないのよね、私。」

「いやー、バナナについて語りだせばそりゃ長いんですがねー「何でよ。」

「こう……個人的にはやっぱりおやつとご飯の区別はつけておきたいじゃん?」

「・・・・・・・・・・・・」

「そんでもっていつも思うんだけどさ、どうしてバナナはおやつに入るんですかー、とか言うのに他の果物は言わないんだろう

ね」

「さーなぁ」

「まぁ私はどうせご飯の直後にはフルーツ食べれない人間だから良いけどねー」

「へー、そうなのか。憶えとくぜー」

「うん、っつーかこんだけ長い付き合いなのに知らなかったの?」

。」

「ん? 何、ちゃん」

「あんた、後ろの人間に気付いて喋ってるの?」

「は? ちょっ、わっ、うわわああああっ!!!?」









グリッと首だけ回転させて後ろを向いたら、どアップで慎吾サンの顔。危うくコケかけたじゃありませんか。

一瞬誰だか判んなかったよ・・・!! 準太までいるし・・・!!









「何お前、人の事お化けみたいに。うわー、傷付いたー、オレの心は今深く傷付いた」

「そッスか慎吾サン。大変ッスね」

「準太ぁ、お前も少しは先輩の苦労を知りなさい」

「何言ってんですか、慎吾サンは先輩としての苦労とかしてないでしょ。っつーかここ2年の教室ッスよ」

「うわー、何そんな事言っちゃうの、お前」

「そりゃ言いますよ。…あれ、は?」

「とっくに逃げたよ」

「は!?」

「………準太、お前は和己達に知らせて来い。俺はちょっとマネージャー狩りでもしてくるわ」









そう言いながら肩をポキポキと鳴らしながら歩いて行く島崎先輩は正直すっごい恐かったです by.









「ウィッス」









そんな恐ろしい会話がされているなんて思わずに私はひたすら走り続けた。

これも生き延びる為なのよ!!





























「っ、こ、ここまで来れば…私の勝ちだろ…!」









そう呟いて、第2音楽室の中に入ってドアを閉めてそれにもたれ掛かった。









「はぁ。死ぬかと思ったよ私。何だよ慎吾サン達。そうか、どうせアレか。『監督命令で強制連行だから』とか何とかなんだ。私は

放送で『マネージャーも来るように。』とか言われなきゃ絶対に行ってやらないもんね」

「そーか。じゃあそれ監督に言っとくわ」

「うぉえっ!!?」









え、何。なんでいるの。

何だよこの人私専用の探索機か何かですか。何か埋め込んであるんですか。









「何その反応。オレゲテモノ扱いかよ」

「うっ、うるさいうるさい! わー、近付くなー、ば、馬鹿、アホ、まぬけ、からし!!」

「からし!?」

「うわっ、ちょっ、来ないで下さいってば!!」

「先輩に対してさっきの言葉遣いは駄目だよなー」

「わっ、解りました! だからやめてー!! 来ないでー!!!」

「何ちゃん、今日は水色のチェックなの」

「へ? え、ちょ、まさか」

「この立ち位置ってナイスアングルー」

「ふぎゃーっ!! や、やめてーっ!! うわー、魔神が!! 魔神がぁ〜っ!!!!」

「ちょっ、暴れるな! 猫かお前は!!

「人間です! うやっ、準太ぁーっ、利央ーっ、和サンんんんん!!!!!」

「あっ、馬鹿お前大声出すなよ!!」









どうしてこの状況下で慎吾サンの命令に従えというのか。無理に決まってる。









「やめてー、近付かないでー!!」

「おまっ…! そのひと言でオレがどれだけ傷付くと思ってんだ!!」

「慎吾さんは傷付くような可愛らしいところなんて一点もないじゃないですかー!!!」

「良いから早く監督んとこ行くぞ!! お前の所為でオレと準太呼び出し係に任命されたんだぞ!!!」

「えー、良いじゃないですか別に。このままフケましょうよ。

「お前どんだけ招集に逆らいたいんだよ。」














その後昼休みの間全部逃げ切った私達は、部活の時こってりしぼられる事になる。














慎吾サンからも怒られるってのは正直理不尽さを感じたけどね!!





またパンツかよ、って感じですね(榛名とかぶったー)。
ただ何か来ちゃったんだ…何なの、これ。
当初は桐青ALLだったんですが、島崎がでしゃばり過ぎだよなぁとか思いつつも止める事が出来ませんでした。愛だよ、愛(ウ
ザい)。結果的には島崎に分類。だってALLって…全然出てないじゃん…!orz
どうやらこの子は島崎に追い詰められたら野球部の名前を大声で叫ぶのがクセらしい。
2007.10.7