セクハラ







「ねー、りおー」
「んー? なーにー、サン」
「慎吾ってさー」
「んー」
「セクハラ大魔王だと思わない?」
「…………何で?」
「それか歩く生殖器だよ。絶対そうだよ」
「え…どーいう経路でそんなのに至ったのォ?」




この内容を利央に話して良いものか、一瞬躊躇われた。利央には純粋に育って欲しい。うん。




「…いや、何かもうエロいじゃん?」
「結局そーいう発言になっちゃうんだね」
「何だい利央。男から見てあのエロさはまだ野放しにしといてもセーフな段階だと?」
「いや、オレに言われてもォ……」




だってアイツ人がグラウンドに水かけてる時にいきなり背後から驚かして私の服濡らした挙げ句「おー、今日は黒かー、ちゃんダイターン」とかニヤニヤしながら言いやがるような奴なんだよ!?
……なーんて、純情ボーイな利央には言えないけどね。山ちゃんに言ったらきっと笑われて終わるんだろうなぁ。
あれ、何か野球部での私の地位って随分低いな。何だよ、女性差別かちくしょうめ。




「とにかくアイツはあれだよ、根本的に純粋な高校球児じゃない。アイツ1人だけ異色だもん、浮いてるもん!!!」
「…………慎吾サンはもうあれが最終形態なんだよ、きっと」
「そ、そっか…! 何だか話が面倒だからテキトーに返事されたように聞こえたよ。普段の利央ならば言わない発言だったしね…」
「…別に……」
「うわ、ちょっ、利央キャラ違うよ!!!!」




泣きそう。利央が恐いから泣きそう。
違うよ、私の天使はこんなんじゃないんだよー!!




ちゃーん? 今何か「あぎゃあああぁぁぁあああああああ!!!!!!!!!」
サンご近所迷惑だよー」
ご近所て。っつーかビビるでしょ普通! 何でここにいんのよこの……歩く生殖器!!!」
「何ソレ!? 俺ひっでぇ言われようだな!!?」
「近付くな、ドードードー「俺は馬か。」
「馬プラス鹿よ。私の半径5メートル以内に入るな! そこからの領域はアンタ浄化されるからね」
俺どれだけ邪気の塊と思われてんの。っつーか何突然お前」
「山ちゃんが言ってたの。慎吾に5メートル以上近付いたら妊娠するって。
「ブッ!!!??」
「あ、利央がポカリ吹いたー。〜、利央は純情なんだから妊娠とか言わない」
「あ、りおー、ゴメンねー。大丈夫? 今悪かったのは慎吾だよね。
「まだ言うか己は。」














何かまた慎吾がいやらしい目付き(+手つき)になって来たので撤退!!!!!




「あっ、こら!!!」
「探さないで下さいーっ!!!」
「家出かよ!!!!!!」









***
桐青にすると絶対に誰かに愚痴ってる気がする(気だけじゃない)。
何故かメンバーにいっつも愚痴ってるな、この子。私はそれからしか話を繋げられないのか…orz
2007.11.10